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 「……解った…確かにお前の言うのも尤もじゃ…」
 そう言い、火影はふうっと息を吐いて続けた…
 「…今度お前にAランクの護衛任務を任せよう…」
 「ホント!じいちゃん!ボクお仕事して良いの!」
 破顔するナルトに火影は苦笑しつつも告げる。
 「…但し、条件が幾つかある!それを必ず守る事!良いな!」
 「ウン!わかった!ありがとうじいちゃん!ボクガンバルから!」
 火影の言葉にナルトは嬉しそうに元気良く応えた。
 「宜しい、では詳細についてはまた後で教える。…と、そう言えばナルトよ、お前そろそろ『うずまき』の方に帰る時間ではないのか?」
 「あっ!もうそんな時間なの!?」
 火影の言葉にナルトは今日の予定を思い出し…
 「じゃあ!ボクこれで行くからね!じいちゃん!」
 大急ぎで部屋を出て行った。
 

 
はじまり―1―


 ―ナルトは特殊な一族の出身であった。
 一族やそれに縁のある者達は皆表向きは暗部の中でも極秘の特殊部隊ということになっている『火隠し』または『木隠し』『葉隠し』とも呼ばれる『火影直属隠し目付衆』を構成・輩出する一族であり、その役割は…裏の世界の存在である忍その更に裏の裏…最奥に隠れ、一族そのものの本来の姿は決して表には出ない存在として『火の国の危険物や重要な物』を『守護・監視・伝承・封印・管理』等をする事で暗部としての任務はその本来の役割の極一部であり、その役割に関連して彼の一族は幼い頃から特殊な儀式や業によって『ある特性』と『秘術』を身に付ける…
 …連綿と一族代々引き継がれ続けてきたが為に…
 …彼の一族の者は生まれながらに特殊且つ強力なチャクラと許容量そして制御能力を持ちそれが修行により更に磨かれる様になる…
 …そしてその特殊な生い立ちが故にナルトの思考や価値観は通常の4歳児のそれではなく、既に忍としてのモノであり、人間的な感情はとても稀薄で、むしろ最近になってようやく少し子供らしさが見られる様になってきていた…
 …だから火影は、そんなナルトに強請られるとどうしても最後には頷いてしまうのだ…
 …甘えてくれるのが嬉しくて…
 …そして…
 …同時に…どうしようもないほどに不憫に思えて…
 …それは…ナルトの人間性の欠如については、ナルトの一族だけが原因では無いが故に…
 …それ故火影はナルトに対してどうしても弱い…
 …ナルトを愛しく思うのと同じかそれ以上に、ナルトを不憫に思い、そして…負い目を感じているから…
 …だから…火影はどうしても最後には折れてしまう…
 …たとえどれ程…ナルトに出来うる限り普通の子供として生活して欲しいと望んでいても…

                                  ―続く―

 ―あとがき―
 どうもRINですm(_ _)m
 …えー…随分前回から間があいてしまいましたが…
 S・Dシリーズ、プレスレナルエピソード『はじまり』の第1話ようやくUP出来ました。
 …と言っても…今回はナルトの一族の設定を少し書いただけで、話は全然進んで無いんですけどね…ハハ…(汗)
 …でもその代わりと言うわけではありませんが、今回書いた設定で少し前回あとがきで書いた『根底の設定はある意味救われない』と言うのが出ていると思います…
 
                        ―それではまたの機会に―RIN―